京都古寺【等持院】  

住宅街の一角にひっそりと溶け込む古寺、等持院 (読み方は「とうじいん」)。

本ページは…

  • 等持院の歴史や見どころについて簡単に知りたい!
  • 等持院の境内やその近くには何があるの?
  • 等持院へのアクセスは?

そんな希望や疑問をお持ちの方のために作成いたしました。

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それではまずは、等持院の歴史から見ていきますね!

等持院の歴史

等持院は臨済宗天龍寺派の寺院で、山号を「萬年山(ばんねんざん)」といいます。

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等持院はどんな歴史を経たのか、簡単に見ていきましょう!

足利尊氏の邸宅であった等持寺(とうじじ:現在の中京区柊町にあった寺)」の別院として、暦応4年(1341年)に建立されました。新たに建てられた別院は、元の等持寺と区別して「北等持寺(きたとうじじ)」と呼ばれました。

後に北等持寺は足利尊氏の墓所となり、足利尊氏の法名をとって「等持院」に改められました。以後、等持院は足利将軍家の菩提寺となります。

その後、火災などにより衰退してしまいましたが、足利義政により復興。また、応仁の乱により廃寺同然だった等持寺を吸収しました。しかし、度重なる戦乱や火災の被害を受け、文化5年(1808年)には伽藍が焼失してしまいました。

文政元年(1818)年に復興がなされたものの、明治以降は建物の取り壊しや塔頭の減少に見舞われ、現在に至っています。

等持院の見どころ

等持院の見どころを次の2つ+1に厳選してご紹介いたします。

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では、それぞれ詳しく見ていきますね!

The 静寂…
「等持院庭園」

等持院の見どころといえば、やはり庭園でしょう。

拝見受付を済ませてまず見えてくるのが、方丈の前(南側)にあるシンプルな枯山水庭園。

縁側からぼーっと眺めているだけで、心が洗われるようです笑

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この辺りまでスタッフさんが案内してくださいます

等持院の庭園はこれだけではありません。

方丈の裏にある書院の方まで回っていくと、「芙蓉池(ふようち)」という池を中心とした庭園(西の庭園)があります。

築山でやや小高くなっているところがあるので、立体感あるお庭になっているのが特徴です。

春にはツツジが咲いてお見事ですよ!

また、書院ではお抹茶(別料金)がいただけ、そちらから眺めるお庭もかなり魅力的です!

書院の前にはスリッパが置かれているので、それを履いて庭園を散策することができるようになっています。

スリッパを履いて東の方へ進むと、今度は「心字池(しんじいけ)」を中心とした庭園(東の庭園)があります。

池泉回遊式庭園なので、ぐるっと一回りすることができるようになっていて、秋には紅葉も見られます!

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時間が止まったかのように静寂な庭園でした笑

等持院の庭園は、天龍寺の「曹源池(そうげんち)庭園」なども手がけた夢窓疎石(むそうそせき)が作庭したと言われています。

ただ、芙蓉池周辺(西の庭園)の方は足利義政がかなり自分好みに手を加えたと言われ、またその後荒廃してしまったようなので、原型は留めていないとみられています。

ちなみに、芙蓉池と心字池の間には等持院創建者の足利尊氏のお墓があります。

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目立たないところにポツンとあるので、見逃し厳禁です

歴代将軍がずらり!
「霊光殿」

方丈前の枯山水庭園を横目に突き当たりまで行くと、「霊光殿」という建物があります。

こちらの御本尊は「利運地蔵尊 (りうんじぞうそん)」といい、弘法大師・空海作で、足利尊氏の念持仏 (身近に置いていた仏像)と伝わっています。

そして、その手前には両端に足利家歴代将軍の木像がずらり!と並んでいます。
※元々石清水八幡宮にあった徳川家康の木像もあります

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残念ながら堂内は撮影禁止ですので、ぜひ現地でご覧ください

5代将軍・義量(よしかず)と14代将軍・義栄(よしひで)を除く、13体の木像が一堂に会する姿には圧倒されるはず!

特に足利義満だけなんかエライことになっています…それは実際に見てのお楽しみ笑

ちなみに、江戸末期の文久3年(1863年)には尊王攘夷派の志士が等持院に侵入し、初代・尊氏、二代・義詮(よしあきら)、三代・義満像の首を引き抜いて、その首を三条河原にさらすという事件がおきたそうです。

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そこには「逆賊」と書かれていた立て札もあったとか…

スター輩出!
「等持院撮影所」

かつて等持院の境内には、「日本映画の父」と呼ばれたマキノ省三が建設した「等持院撮影所」がありました。

俳優の阪東妻三郎や月形龍之介、監督の衣笠貞之助、脚本家の寿々喜多呂九平や山上伊太郎など、日本映画の基礎を創った人々がその等持院撮影所で育ったそうです。

ただ、昭和7年(1932年)には閉鎖してしまい、現在は住宅地に変わってしまっています。

そういった歴史を物語るように、等持院にはマキノ省三の銅像が建っています。

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ちなみにマキノ省三は、長門裕之・津川雅彦兄弟のおじいさんです

ぐるっと等持院

等持院はあまり大きなお寺ではありませんが、その他気になったものをいくつか取り上げておきます。

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境内をゆっくり一回りした場合の所要時間は25分くらいです

表門

拝観受付がある庫裏(くり)のすぐ手前にある門です。文化5年(1808年)の火災により焼失し、その後現在ものが再建されました。

方丈

こちらの方丈は、元々は福島正則が妙心寺の塔頭・海福院に建立した建物で、文政元年(1818年)の復興時に等持院に移築されました。

祖師像

拝観受付の前にある通路の突き当たりにあります。天龍寺の関牧翁(せき ぼくおう)元管長によって描かれた達磨の絵です。同じものが天龍寺にもあります。

清漣亭(せいれんてい)

芙蓉池の北側にある茶室です。元々は足利義政が建立したそうですが、現在のものは江戸時代に再建されたものです。

十三重塔

心字池の北側にあります。室町時代のもので、高さが5mもあります。室町幕府の初代・尊氏から十五代・義昭までの供養塔です。

御朱印

等持院の御朱印は拝観受付でいただけます。御朱印の内容は、霊光殿の御本尊「利運地蔵尊」です。拝観前に申し込んでおくことをお勧めします。

アクセスと拝観情報

等持院へは最寄駅から徒歩で行くか、最寄りのバス停 (「龍安寺前」あるいは「等持院南町」)から徒歩で行く方法があります。

最寄り駅から徒歩で行く場合

等持院の最寄り駅は、嵐電「等持院・立命館大学衣笠キャンパス前」駅です。

駅から北に向かって歩くと等持院まで着きます。

駅から等持院まで徒歩約7分です。

バス停「龍安寺前」から行く場合

停車するバスは、市バス「59」系統とJRバスです。

一旦バス停がある「きぬかけの路」沿いに東へ進んでいき、南東に向かって進むと等持院に着きます。

バス停から等持院まで徒歩約7分です。

主要バス停(駅)からの乗車時間は下記の通りです。

  • 「京都駅前 (各線「京都」駅)」から
    ⇒JRバス:乗車時間約36分
  • 「四条大宮 (阪急「大宮」駅 / 京福「四条大宮」駅)」から
    ⇒JRバス:乗車時間約24分
  • 「烏丸今出川 (地下鉄烏丸線「今出川」駅)」から
    ⇒59系統:乗車時間約25分
  • 「三条京阪前 (京阪「三条」駅)」から
    ⇒59系統:乗車時間約43分
  • 「四条京阪前 (京阪「祇園四条」駅)」から
    ⇒59系統:乗車時間約49分
  • 「四条河原町 (阪急「河原町」駅)」から
    ⇒59系統:乗車時間約51分
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乗車時間は目安です。交通状況等により大幅に変わることがありますのでご了承ください。

バス停「等持院南町」から行く場合

停車するバスの系統は「10」「26」です。

バス停から北に向かって進むと等持院に着きます。

バス停から等持院まで徒歩約11分です。

主要バス停(駅)からの乗車時間は下記の通りです。

  • 「京都駅前 (各線「京都」駅)」から
    ⇒26系統:乗車時間約42分
  • 「北野白梅町 (嵐電「北野白梅町」駅)」から  
    ⇒10 / 26系統:乗車時間約3分  
    ※北野白梅町からでしたら、嵐電を利用した方が徒歩の距離が短くなります
  • 「西ノ京円町 (JR「円町」駅)」から 
    ⇒26系統:乗車時間約7分 
  • 「三条京阪前 (京阪「三条」駅)」から 
    ⇒10系統:乗車時間約37分 
  • 「四条河原町 (阪急「河原町」駅)」から 
    ⇒10系統:乗車時間約45分 
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乗車時間は目安です。交通状況等により大幅に変わることがありますのでご了承ください。

拝観時間9:00~16:30
※受付は16:00まで

※12/30~1/3のみ9:00~15:00(14:30受付終了)
拝観料大人:600円
小人:300円
所在地京都市北区等持院北町63番地
TEL075-461-5786
ホームページhttps://toujiin.jp/index.html
その他境内に無料駐車場有(10台まで)

ちょっとそこまで

等持院の周辺にある観光スポットやおすすめのスポットをご紹介します。

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お時間があればぜひ一緒に行ってみてください

龍安寺

等持院から北西に向かって徒歩9分ほどで行けます。細川勝元が宝徳2年(1450年)に創建したお寺で、「龍安寺の石庭」として世界的にも有名です。世界遺産にもなっています。
龍安寺についてはこちらをご覧ください

妙心寺

等持院から南西に向かって徒歩11分ほどで行けます。花園天皇により創建された臨済宗妙心寺派大本山のお寺です。「日本最大の禅寺」と言われています。
妙心寺についてはこちらをご覧ください

等持院周辺地図

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以上、等持院についてでした!

こちらのページが拝観のご参考になりましたら幸いです^^

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