京都古寺【龍安寺】  

龍安寺についてAbout Ryoanji

龍安寺は枯山水庭園の代表のようなところで、特に海外の方に人気があるお寺です。

よつぐ
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まずは龍安寺の歴史について簡単に見ていきますね

臨済宗妙心寺派(妙心寺の塔頭)。山号は「大雲山(だいうんざん)」。世界遺産。

室町時代中期の守護大名・細川勝元が、妙心寺住持であった義天玄承(ぎてんげんしょう)を開山(初代住持)として迎え、宝徳2年(1450年)に創建しました。その後、応仁の乱により焼失してしまいますが、明応8年(1499年)に細川勝元の子・政元により再興されます。

しかし、寛政9年(1797年)の火災により方丈や仏殿、開山堂など主要伽藍が焼失。また、明治期の廃仏毀釈の流れを受けて衰退し、苦難を迎えます。

平成6年(1994年)にユネスコの世界遺産に登録され、現在に至っています。

龍安寺の見どころHighlight

世界が絶賛!
「ロックガーデン」

龍安寺といったらやっぱり石庭(方丈庭園)ですね!

「龍安寺の石庭」は、もはや1つの固有名詞とさえなっているといっても過言ではないでしょう。

昭和50年(1975年)にエリザベス女王が公式参拝され、絶賛されたことから「ロックガーデン」として世界的にも知られるようになりました。

かの有名なスティーブジョブズもお忍びで来ていたとか。

よつぐ
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たまたまかもしれませんが、私が行ったときは拝観者の7割くらいは海外の方でした

白砂の中にポツンポツンと絶妙な距離感で置かれている石…

こりゃ確かに世界も絶賛するわなと納得しました笑

何もかも詰め込んでおいたらいいというのではなく、何事も「余白」が必要だということがよくわかりました。

石庭内の石は全部で15個ありますが、石庭の手前にミニ石庭がありますので、そちらで石の配置を全部確認することができます。

龍安寺の石庭は誰がどういう目的や意図をもって作ったのかが不明とのこと。

いや、そんなことは知らなくていい、ただあるがままを見ればそれでいい…と作者は思っていたのではないかとなんとなく感じました。

ちなみに、龍安寺の石庭は排水のために、左奥に向かってやや低くなっているそうです。

また、右側の壁は奥に行くにしたがって高さが短くなっています。

このように、意図的な遠近法を利用してさらに奥行きを感じさせる工夫なんだとか。

よつぐ
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いやぁ~、シンプルな中に色んな仕掛けがあって奥が深い…

禅の真髄を見よ!
『知足の蹲踞』

方丈(建物)を挟んで石庭の真裏には丸い形をした「つくばい(手水鉢)」が置かれています。

つくばいの表面をよく見ると、四方に「五」とか「矢」とかが書かれています。

一見何の意味もなさないように思えますが、四方の文字と真ん中にある口を一緒に合わせて右回りに読むと、「吾」「唯」「足」「知」の4つの漢字が出来上がります。

これは「われ ただ たるを しる」と読めます。

「知足(ちそく / たるをしる)」は仏教ではよく出てくる言葉で、「今あるものに満足する」という意味になります。

とかく人間はないものばかりに目が行ってしまいますが、ないものばかりに目が行ってしまうと、「欲しい」「欲しい」と欲望と欠乏感ばかりがつのって、いつまで経っても満足できません。

今自分が持っているものに注目して、その有難さを知れば、貧しくたって豊かじゃないか!というのがお釈迦様の「知足」の教えであり、これは禅の真髄だそうです。

こちらのつくばいは「知足の蹲踞(つくばい)」と呼ばれていて、このつくばいを前にして、今一度自分の考え方を見直していかないとなと背中がシャキっとしました笑

ちなみに、龍安寺のつくばいは水戸黄門でお馴染みの徳川光圀の寄進によるものと伝わっていますが、展示されているものは複製品で、本物は別のところにあります。

実はこっちがメイン?
鏡容池

龍安寺の山門を入るとまず見えてくるのが鏡容池(きょうようち)という池です。

東西約120m、南北約65mという広大な池です。

龍安寺の境内は元は貴族の徳大寺家の別荘があった場所だったそうで、貴族の方々がこの池に船を浮かべて歌舞音曲を楽しんでいたとか。

よつぐ
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別荘だったというぐらいだから、そもそもは鏡容池がメインだったのでは…?

この池にはおしどりがたくさんいたことで、「おしどり池」とも言われていたそうです。

春には桜、初夏には睡蓮や蓮、秋には紅葉、冬には雪景色と、四季折々楽しめるところです。

鏡容池の周りを歩いていると南の方に「水分石(みくまりいし)」というものがありました。

これはなんぞやと思って調べてみると、池の水深を測るものだそうで、池の水がこの石のどのあたりかで水深を測っていたそうです。

ぐるっと龍安寺Around Ryoanji

龍安寺の境内で特に気になったものをいくつか取り上げておきます。

よつぐ
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境内をゆっくり一回りした場合の所要時間は30分くらいです

石の大佛

山門を入ってしばらく歩くと左側にあります。いわれはよくわかりませんが、お顔が子供っぽくてかわいらしい大佛さんです笑

大辨財尊天

鏡容池に浮かぶ弁天島にある弁財天を祀る神社です。豊臣秀吉がこちらにお参りに来たとか、豊臣秀吉の命でこちらに弁財天が祀られるようになったなど、いろんな言い伝えがあります。

侘助椿

方丈の東側にあります。桃山時代に侘助(わびすけ)という人が朝鮮から持ち帰った椿だったことから「侘助椿」と呼ばれています。豊臣秀吉に称賛されたようで、日本最古の侘助椿と言われています。

西源院

妙心寺の塔頭です。龍安寺を創建した細川勝元の子・政元が妙心寺12世住持・特芳禅傑(とくほうぜんけつ)を開山として迎え、延徳元年(1489年)に創建しました。こちらでは湯豆腐が食べられます。

大珠院(だいしゅいん)

妙心寺の塔頭です。妙心寺22世住持・興宗宗松(こうじゅうそうしょう)が明応2年(1493年)に創建しました。真田幸村夫妻の供養塔があるそうです。こちらは非公開です。

霊光院

妙心寺の塔頭です。織田信長の妹であるお犬の方が妙心寺第44世住持・月航宗津(げっこうげんしん)を開山として迎え、天正10年(1582年)に創建しました。今はお堂だけが残っています。

襖絵

私が拝観した時は元総理大臣・細川護熙氏の水墨による雲龍図の襖絵が特別公開されていました。龍安寺を創建した細川勝元は、細川護熙氏の遠いご先祖様です。

御朱印

龍安寺の御朱印です。やはり龍安寺の石庭にちなんで「石庭」と書いていただけます。龍安寺の石庭と同じくシンプルですが、力強さを感じます笑

アクセスと拝観情報Access & Information

龍安寺へは最寄駅から、あるいは最寄りのバス停から徒歩で行けます。

最寄り駅から徒歩で行く場合

龍安寺の最寄り駅は、嵐電「龍安寺」駅です。

駅から北に向かって4分ほど歩くと十字路がありますので、そこを左へ曲がります。

しばらく進むと右へ曲がれるところがあるので、そこで曲がり直進すると龍安寺の南門に来ます。

南門をそのまま進んでいくと龍安寺に到着します。

龍安寺駅から龍安寺まで徒歩約9分です。

最寄りのバス停から徒歩で行く場合

龍安寺の最寄りのバス停は「龍安寺前」です。
※停車するバスは市バス「59」系統とJRバスです

バス停のすぐ前が龍安寺です。そのまま進んでいくと拝観受付まで行けます。

主要バス停(駅)からの乗車時間は下記の通りです。

  • 「京都駅前 (各線「京都」駅)」から
    ⇒JRバス:乗車時間約36分
  • 「四条大宮 (阪急「大宮」駅 / 京福「四条大宮」駅)」から
    ⇒JRバス:乗車時間約24分
  • 「烏丸今出川 (地下鉄烏丸線「今出川」駅)」から
    ⇒59系統:乗車時間約25分
  • 「三条京阪前 (京阪「三条」駅)」から
    ⇒59系統:乗車時間約43分
  • 「四条京阪前 (京阪「祇園四条」駅)」から
    ⇒59系統:乗車時間約49分
  • 「四条河原町 (阪急「河原町」駅)」から
    ⇒59系統:乗車時間約51分
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乗車時間は目安です。交通状況等により大幅に変わることがありますのでご了承ください。

拝観時間8:00~17:00(3/1~11/30)
8:30~16:30(12/1~2月末)
拝観料大人:600円
高校生:500円
中学生・小学生:300円
所在地京都市右京区龍安寺御陵下町13
TEL075-463-2216 
ホームページhttp://www.ryoanji.jp/smph/index.html
その他境内に有料駐車場有
(石庭拝観の場合、1時間無料)

ちょっとそこまでNeighborhood

龍安寺の周辺にある観光スポットやおすすめのスポットをご紹介します。

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お時間があればぜひ一緒に行ってみてください

妙心寺

南に徒歩11分ほどで妙心寺の北総門に着きます。花園天皇により創建された臨済宗妙心寺派大本山のお寺です。臨済宗妙心寺派は臨済宗の中で最も末寺を有していることから、「日本最大の禅寺」と言われています。
妙心寺についてはこちらをご覧ください

仁和寺

南西に向かって徒歩12分ほどで仁和寺の二王門に着きます。宇多天皇により仁和4年(888年)に創建されました。「御室御所」とも言われ、皇族の方が代々門跡(住職)を務める門跡寺院でした。世界遺産になっています。
仁和寺についてはこちらをご覧ください

等持院

南東に向かって徒歩10分ほどで行けます。室町幕府足利氏の菩提寺で、足利尊氏のお墓があります。お抹茶席があり、お抹茶を飲みながらお庭をご覧いただけます。

金閣寺

北東に向かって徒歩20分ほど、バスだと7分ほどで行けます。室町幕府第3代将軍・足利義満が創建したお寺です。お馴染みのキンキラキンのお寺で、こちらも海外の方に人気があります。
金閣寺についてはこちらをご覧ください

龍安寺周辺地図