京都古寺【常寂光寺】 

平安時代から紅葉の名所と言われた地に建つ古寺、常寂光寺 (読み方は「じょうじゃっこうじ」)。

本ページは…

  • 常寂光寺の歴史や見どころについて簡単に知りたい!
  • 常寂光寺の境内やその近くには何があるの?
  • 常寂光寺へのアクセスは?

そんな希望や疑問をお持ちの方のために作成いたしました。

よつぐ
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それではまずは、常寂光寺の歴史から見ていきますね!

常寂光寺の歴史

常寂光寺は日蓮宗の寺院で、山号を「小倉山」といいます。

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常寂光寺はどんな歴史を経たのか、簡単に見ていきましょう!

日蓮宗大本山「本圀寺(ほんこくじ)」の第16世住職・日禛(にっしん)上人が、藤原定家の山荘があったとされる場所(現在の境内地)に草庵を結んだのが始まり。
※ちなみに、当時この場所は京都の豪商・角倉(すみのくら)家が所有しており、角倉栄可(えいか)より土地の寄進を受けました。

日禛上人が本圀寺住職を隠退した後の文禄5年(1596年)、草庵が寺に改められ、「常寂光寺」となります。

常寂光寺第2世・日紹上人の時には小早川秀秋の援助により、伏見桃山城客殿を移築し本堂が造営されました。

その後、本圀寺から仁王門から移築されるなど、伽藍の整備が行われ、現在に至っています。

常寂光寺の見どころ

常寂光寺の見どころを次の2つに厳選してご紹介いたします。

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では、それぞれ詳しく見ていきますね!

赤く、青く!
「もみじ」

常寂光寺といったらやはり「紅葉」!

冒頭でもご紹介しましたが、常寂光寺がある地は平安時代からすでに紅葉の名所と言われていたそうです。

境内には現在、約200本の楓の木が植えられており、紅葉シーズンには境内が赤く染まります。

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例年の見頃は11月中旬〜11月下旬あたりです

竹林と紅葉のコラボレーションも優美な感じがします。

紅葉した葉が地面に敷きつけられる晩秋の「敷き紅葉」もいいですね!

ちなみに「常寂光寺」という名前の由来は、この地が”常寂光土(じょうじゃっこうど)のようなところ”だったからだそうです。

「常寂光土」というのは、すごく単純に言うと、究極的な極楽とでも言いましょうか、苦悩が満ちた現世とは違う、あらゆるものが超越した世界とでも言いましょうか?

とにかく神秘的で、すごい世界ということです!

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赤く染まった境内を見れば、あなたも常寂光土の世界に来たと感じるはず

ところで、境内が赤く染まるということは、当然春から夏にかけては青もみじで緑に染まります。

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赤でも青でも、お好きな時を選んで拝観してみてください

嵯峨野一望!
「展望台からの眺め」

常寂光寺は小倉山の中腹にあり、石段や坂を登っていかないといけません。

しかし、最上段の展望台まで行けば嵯峨野を一望することができますよ!

特に人気があるのが多宝塔も写るこの風景でしょう。

ちなみに、紅葉期はこんな感じです。

足腰に自信がない方は大変に感じるかもしれませんが、展望台まで行かれることをおすすめします!

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この景色を見れば、疲れも吹っ飛ぶはず

ぐるっと常寂光寺

常寂光寺の境内で、その他気になったものをいくつか取り上げておきます。

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境内をゆっくり一回りした場合の所要時間は40分くらいです

仁王門

元は本圀寺客殿の南門で、貞和年間(1345〜1349年)に建立されたものです。元和2年(1616年)にこちらに移築されました。境内では一番古い建物になります。

本堂

仁王門から石段を登っていった突き当たりにあります。元は桃山城客殿だったもので、小早川秀秋の支援を受けてこちらに移築されました。堂内に入ることはできません。

鐘楼

本堂の前にあります。寛永18年(1642年)に第4世・日選上人によって建立されました。梵鐘は太平洋戦争の供出により失い、昭和48年(1973年)に鋳造されました。

妙見堂

本堂の左側にあります。慶長年間(1596年〜1610年)の保津川洪水の際、上流から流れついた妙見菩薩像を船頭が拾い、後にその像をこちらにお祀りされるようになったそうです。

多宝塔

妙見堂からさらに石段を登っていくとあります。元和6年(1620年)に建立されました。多宝塔に掲げられている勅額(「並尊閣」)は、建立からしばらく経った時に霊元上皇から賜ったものです。

時雨亭跡

多宝塔の近くにあります。藤原定家の山荘「時雨(しぐれ)亭」があったとされる場所です。しかし、時雨亭の推定地はここ以外にも、付近の二尊院と厭離庵(えんりあん)にもあります。

歌仙祠

時雨亭の先にあります。『小倉百人一首』の撰者・藤原定家と、『新古今和歌集』の撰者・藤原家隆の像が納められています。扁額の「歌遷祠」は富岡鉄斎筆のものです。

枝垂桜

常寂光寺は紅葉の名所ですが、春には桜もご覧いただけます。写真の枝垂桜は山門と仁王門の間(展示場の前)にあります。展望台からも桜を見ることができます。

御朱印

常寂光寺の御朱印は拝観受付でいただけます。書置きのみとなります。私は折角なので、多宝塔・紅葉・鹿が描かれた切り絵御朱印にしていただきました。

アクセスと拝観情報

常寂光寺へは最寄駅(嵐電「嵐山」駅かJR嵯峨野線「嵯峨嵐山」駅)から徒歩で行くか、最寄りのバス停から徒歩で行く方法があります。

電車で行く場合

嵐電「嵐山」駅から徒歩で行く場合

嵐電「嵐山」駅の改札口を出て、北西の方向へ進んでいくと、常寂光寺の山門まで到着します。

嵐電嵐山駅から山門まで徒歩約17分です。

JR嵯峨野線「嵯峨嵐山」駅から徒歩で行く場合

嵯峨嵐山駅の北口を出て左(西)へ進んでいきます。

そのまま西方向へ進んでいくと、常寂光寺の山門まで到着します。

嵯峨嵐山駅から山門まで徒歩約18分です。

バスで行く場合

最寄りのバス停から徒歩で行く場合

常寂光寺の最寄りのバス停は「嵯峨小学校前」です。

停車するバスは市バスと京都バスです。
・市バスの系統:「11」「28」「85(平日のみ)」「93(平日のみ)」
・京都バスの系統:「62」「72」「92」「94」

バス停から西の方角へ進んでいくと、常寂光寺の山門まで到着します。

バス停から山門まで徒歩約10分です。

主要バス停(駅)からの乗車時間は下記の通りです。

  • 「京都駅前 (各線「京都」駅)」から
    ⇒市バス28系統:乗車時間約49分
  • 「阪急嵐山駅前 (阪急「嵐山」駅)」から
    ⇒市バス28系統・京都バス92 /94系統:乗車時間約7分
  • 「四条大宮 (阪急「大宮」駅 / 京福「四条大宮」駅)」から 
    ⇒市バス11 /28系統:乗車時間約36分
  • 「四条河原町 (阪急「河原町」駅)」から 
    ⇒市バス11系統:乗車時間約48分 
  • 「三条京阪前 (京阪「三条」駅)」から 
    ⇒市バス11系統:乗車時間約56分  
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乗車時間は目安です。交通状況等により大幅に変わることがありますのでご了承ください。

拝観時間9:00~17:00
※最終受付16:30
拝観料一律500円
所在地京都市右京区嵯峨小倉山小倉町3
TEL075-861-0435
ホームページhttps://jojakko-ji.or.jp/
その他境内に無料駐車場有(5台まで)

ちょっとそこまで

常寂光寺の周辺にある観光スポットやおすすめのスポットをご紹介します。

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お時間があればぜひ一緒に行ってみてください

二尊院

常寂光寺から北へ徒歩5分ほどのところにあります。御本尊が釈迦如来と阿弥陀如来の二仏を祀ることから、二尊院と呼ばれています。常寂光寺と同様、紅葉の名所としても知られています。
二尊院についてはこちらをご覧ください

竹林の小径

常寂光寺から南へ徒歩6分ほどのところにあります。約400mある道で、道の両脇には手入れされた竹が並んでいます。嵯峨野・嵐山エリアを代表するスポットで、国内外の方問わず人気があります。

天龍寺

常寂光寺から南東へ徒歩8分ほどのところにあります。足利尊氏が後醍醐天皇の菩提を弔うために建てました。「曹源池(そうげんち)庭園」と法堂「雲龍図」が有名です。
天龍寺についてはこちらをご覧ください

野宮神社

常寂光寺から南東へ徒歩8分ほどのところにあります。「のみや」神社ではなく、「ののみや」神社と読みます。源氏物語にも出て来る由緒ある神社で、縁結び・子宝安産のご利益があるとされています。

常寂光寺周辺地図

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以上、常寂光寺についてでした!

こちらのページが拝観のご参考になりましたら幸いです^^

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