京都古寺【圓光寺】  

民家と山に囲まれ、ひっそりと静かなところにある穴場的なお寺、圓光寺(えんこうじ)。

本ページは…

  • 圓光寺の歴史や見どころについて簡単に知りたい!
  • 圓光寺の境内やその近くには何があるの?
  • 圓光寺へのアクセスは?

そんな希望や疑問をお持ちの方のために作成いたしました。

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それではまずは、圓光寺の歴史から見ていきますね!

圓光寺の歴史

圓光寺は臨済宗南禅寺派で、山号を「瑞巌山(ずいがんざん)」といいます。

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圓光寺はどんな歴史を経たのか、簡単に見ていきましょう!

慶長6年(1601年)に、徳川家康が三要元佶(さんようげんきつ)禅師を開山(初代住職)に招き、学問所として創建したのが始まり。
※駿府(現在の静岡県)にも同じく圓光寺が建てられたそうですが、そちらは現在廃寺になっています

創建時は伏見にありましたが、その後相国寺の境内へ、そして寛文7年(1667年)に現在地へ移りました。

明治期になると神仏分離令からくる廃仏毀釈の流れにより荒廃し、一時は無住のお寺となってしまいました。しかし、南嶺尼(なんれいに)や法道尼(ほうどうに)の尽力により日本で唯一の尼僧専門道場として再興され、現在に至っています。
※ただし、現在は尼寺ではありません

圓光寺の見どころ

圓光寺にはいくつか見どころがありますが、ここでは次の3つに厳選してご紹介いたします。

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では、それぞれ詳しく見ていきますね!

お好きな色で…
「十牛之庭」

圓光寺で一番のおすすめと言ったら書院前の「十牛之庭(じゅうぎゅうのにわ)」。

書院の柱と柱の空間を額に見立てた額縁庭園はお見事です。

畳敷きのお部屋からゆっくりお庭をご覧いただけます。

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圓光寺はそんなに観光客でごった返すということはないので、穴場的スポットです

紅葉の時期は特に人気があります。

晩秋になると落ち葉でお庭は赤く染まり、赤い葉と緑の苔が絶妙なコントラストになっています。

また、真冬の白っていうのもありますよ!

春から夏の緑、秋の赤、冬の白…あなたはどの色で見たいですか?

お好きな時にぜひどうぞ!
(もちろん一年中拝観可能なので、行きたい時にどうぞ!)

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ただし、秋の紅葉の季節は事前予約制になるのでご注意ください
⇒詳しくは圓光寺ウェブサイトをご覧ください

ちなみに、「十牛之庭」にはところどころチャーミングなお地蔵さんがいらっしゃいます笑

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お庭の散策がてら、ぜひ探してみてください!

下を向いて歩こう?
「奔龍庭」

禅宗寺院といったらお堂の天井に描かれている「雲龍図」をよく見ますが、こちらはお庭に龍が描かれています。

その名も「奔龍庭 (ほんりゅうてい)」!

雲海(白砂)の中で龍がうごめく様子を表現しているそうです。

確かに上記写真の左側の石を龍の頭(石柱が龍の角)にして見ると、雲海の中をウネウネとうごめいているように見えます。

また、石柱が連なっているところは稲妻を表現しているとか。

禅寺では今まで上(天井)ばかりに気を取られていましたが、まさかこんな形で雲龍図が見られるとは!

よつぐ
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「無理に上を向いて歩こうとしなくたって、時には下を向いて歩いたっていいじゃない!」ってことを教えられたような気がしました笑

洛北を一望
高台からの眺め

圓光寺のすぐ東側は山になっていて、石段で上がっていくことができます。

石段を上がりきったところから洛北地域を一望することができますよ!

静かなお寺でのんびり景色を楽しむことができます。

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ただ、前方に木があるため、一望できるところがやや限られるのがちょっと残念…

ちなみに、すぐ近くには創建者の徳川家康を祀る東照宮と、徳川家康の遺言により建てられたお墓があります。

徳川家康のお墓には家康本人の歯が埋められているそうです。

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高台からの風景を見ていると、徳川家康よろしく覇者になった気分です笑

ぐるっと圓光寺

圓光寺はあまり大きなお寺ではありませんが、その他気になったものをいくつか取り上げておきます。

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境内をゆっくり一回りした場合の所要時間は35分くらいです

淡桜園

受付から石段を上がっていくとある広場です。こちらでは春の時期に枝垂桜が咲き、紅葉の季節だけでなく春先の季節もおすすめです。

瑞雲閣

奔龍庭のすぐ後ろにあります。こちらでは円山応挙筆の「雨竹風竹図屏風」など、圓光寺に伝わる寺宝が数点展示されています。拝観は無料です。

水琴窟

本堂前に置かれています。耳をすませると、確かにキンキンやコンコンというような音が聞こえます。とても癒されますよ!

蟠龍窟(ばんりゅうくつ)

十牛之庭に面したところにある坐禅堂です。日曜日の早朝には坐禅会が行われ、一般の方でも参加可能とのことです。

栖龍池(せいりゅうち)

十牛之庭の南側にある池で、洛北で最も古い池と言われています。古来より、ここからの眺めが絶景とされていたそうです。

応挙竹林

十牛之庭の南側にあります。円山応挙が若い頃に訪れ、こちらの竹林をモチーフに「雨竹風竹図屏風」を描き上げ、奉納したと言われています。

御朱印

圓光寺の御朱印は拝観受付でいただけます。書き置きのみとなります。私が行った時は秋ごろだったので、紅葉が描かれた御朱印でした。

アクセスと拝観情報

圓光寺へは最寄り駅から、あるいは最寄りのバス停から徒歩で行けます。

最寄り駅から徒歩で行く場合

圓光寺の最寄り駅は、叡山電鉄「一乗寺」駅です。

駅近くにある曼殊院通を東へ進んでいきます。

八大神社の一の鳥居の横を通り過ぎ、徒歩3分ほど進んでいくと電柱に「圓光寺2分」の標識がありますので、そこで左へ曲がります。

そのまま進むと圓光寺の山門があります。

一乗寺駅から圓光寺山門まで徒歩約15分です。

最寄りのバス停から徒歩で行く場合

圓光寺の最寄りのバス停は「一乗寺下り松町」です。
※停車するバスの系統は「5」「北8」です

バス停の近くに白川通と曼殊院通が交差する十字路がありますので、曼殊院通を東へ進んでいきます。

八大神社の一の鳥居の横を通り過ぎ、徒歩3分ほど進んでいくと電柱に「圓光寺2分」の標識がありますので、そこで左へ曲がります。

そのまま進むと圓光寺の山門があります。

バス停から圓光寺山門まで徒歩約10分です。

主要バス停(駅)からの乗車時間は下記の通りです。

  • 「京都駅前 (各線「京都」駅)」から
    ⇒5系統:乗車時間約49分
  • 「国際会館駅前 (地下鉄烏丸線「国際会館」駅)」から 
    ⇒5系統:乗車時間約10分 
  • 「北大路バスターミナル (地下鉄烏丸線「北大路」駅)」から 
    ⇒北8系統:乗車時間約18分 
  • 「三条京阪前 (京阪「三条」駅)」から
    ⇒5系統:乗車時間約24分
  • 「四条河原町 (阪急「河原町」駅)」から
    ⇒5系統:乗車時間約31分
  • 「四条烏丸 (地下鉄烏丸線「四条」駅)」から
    ⇒5系統:乗車時間約38分
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乗車時間は目安です。交通状況等により大幅に変わることがありますのでご了承ください。

拝観時間9:00~17:00
拝観料大人:600円
高校生・中学生:500円
小学生:300円
秋の特別拝観時
事前予約必要
大人:1000円
高校生・中学生:500円
小学生:500円
所在地京都市左京区一乗寺小谷町13
TEL075-781-8025
ホームページhttps://www.enkouji.jp/
その他境内に無料駐車場有

ちょっとそこまで

圓光寺の周辺にある観光スポットやおすすめのスポットをご紹介します。

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お時間があればぜひ一緒に行ってみてください

詩仙堂

圓光寺から南へ約5分ほどのところにあります。徳川家康の家臣であった石川丈山の山荘跡で、後に寺院となりました。過去には英国王室のチャールズ皇太子(当時)とダイアナ元妃も来られました。紅葉の名所として知られています。

八大神社

詩仙堂のすぐ近くにある神社で、圓光寺や詩仙堂がある一乗寺地域の産土神(土地の守護神)となっています。宮本武蔵が吉岡一門との決戦の前に立ち寄ったと言われる神社としてでも知られています。

金福寺(こんぷくじ)

圓光寺から南へ約8分ほどのところにあります。松尾芭蕉や与謝蕪村とのゆかりがあり、舟橋聖一の小説『花の生涯』のヒロイン・村山たかが出家したお寺です(村山たかのお墓は圓光寺にあります)。

曼殊院

圓光寺から北東へ徒歩15分ほどのところにあります。洛北屈指の名刹と言われ、「小さな桂離宮」とも呼ばれています。約150年ぶりに宸殿が再建されました。
曼殊院についてはこちらをご覧ください

圓光寺周辺地図

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以上、圓光寺についてでした!

こちらのページが拝観のご参考になりましたら幸いです^^

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